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奈良たより vol.2 春号
寒さ和らいだ新しい季節を彩るピンクの花弁は、春夏秋冬、さまざまな花に囲まれる日本の彩りの代表です。大和の豊かな自然と名所も桜に被われ、“奈良の一番桜”といわれる氷室神社のしだれ桜をはじめとして、長い期間私たちを楽しませてくれます。
たくさんの種類の桜に彩られる大和の春ですが、奈良の桜といえば、奈良の市章にもデザインされている「ナラノヤエザクラ」。この桜は、“奈良にある八重桜”ではなく、れっきとした八重桜の一種で固有名詞です。小ぶりな花弁が清楚なこの花は、4月下旬頃から咲き、ゴールデンウィーク頃に満開となります。
いにしへの奈良のみやこの八重ざくら
けふ九重ににほひぬるかな
(『詞花集』61番)
伊勢大輔(いせのたいふ)という代々伊勢神宮の神官を務める家に生まれた娘は、この歌を詠んで歌仙として認められましたが、この歌にあるように、ナラノヤエザクラは古くから愛されてきた桜でした。
また、遷都1300年を迎える平城宮跡の広大な敷地にも桜が咲き誇り、朱雀門の朱と鮮やかなコントラストを描いてくれます。ここの桜は、聖武天皇が三笠山でみつけた見事な桜を光明皇后に見せるために三笠山から移したという伝承があります。天平に生きた人々も現代の私たちと同じように、桜を愛でていたのですね。
ナスの栽培は古く、原産地のインドから6世紀頃には中国に渡り、日本には8世紀以前には伝わっていたようです。そのことを示す一文が正倉院文書にあり、「天平勝宝2(750)年6月21日藍園茄子を進上したり」と記載されています。平城京華やかな奈良時代、すでにナスの栽培が行われていました。また、長屋王家の木簡の中から“漬物の送り状”というのがみつかり、そこに書かれた「加須津韓奈須」という文字から、当時“ナスの粕漬け”があったことが認められています。
さて現代、ボールのように丸いカタチのナスは、奈良、和歌山、京都で多く栽培されてます。つやのある紫黒色(しこくしょく)でヘタに太いとげのあるのが特徴です。丸いナスは、京都の「加茂ナス」がよく知られているかもしれません。しかし「大和丸ナス」は「加茂ナス」よりも皮の光沢が鮮やかで、肉質はきめ細かで柔らかく、さらにあくが少ないと言われています。
煮くずれしにくく、焼いても炊いてもしっかりとした食感がある大和丸ナスは、煮物でも天ぷらでも、いろいろな料理の食材として大活躍。濃厚な料理に合うので、和食のみならず、中華、洋食と、種類を選びません。
美味しい調理のコツは、皮ごと使うこと。また、ヘタの下は美味しいところなので、ヘタを切り離さない方がより美味しくいただけます。
そして丸ナスは、濃い紫黒色(しこくしょく)でつやがあり、表面にしわがなく、はりの良いモノを選びましょう。さらに美味しくいただけるはずです。
足下二輪相(そくげにりんそう)
〜足裏に千輻輪が描かれている〜
足の裏に千輹輪(せんぷくりん)という輪形の相がみられます。これはお釈迦様が説法をされるために諸国を巡られ、 そこに新たな法の輪が連なるという足跡を示しています。
お釈迦様の足跡を刻んだ石を「仏足石」といいますが、それには通常、千輻輪が表されています。薬師寺にある仏足石が最古の作といわれています。









