人が自然に戻っていく。
そんな旅があったんだ。
奈良は、行くからおもしろい。

CMロケ地マップ

1 花矢倉展望台

吉野山随一のビュースポット

日本屈指の桜の名所・吉野山。千本の桜をひと目で見渡せることから「一目千本」と称えられ、山の麓から頂にかけ、下千本、中千本、上千本、奥千本とエリアに分けて呼ばれています。毎年春になると下千本から順に桜が開花し、秋には反対に奥千本から下千本へと順に紅葉していきます。
上千本に位置する花矢倉展望台は、下千本・中千本、金峯山寺を見渡せる人気のビュースポットで、鈴木さんも思わず記念写真をパシャリ。春は桜、秋は紅葉に包まれる吉野山を見下ろせ、遠くには金剛山などの山並みが広がる大パノラマの絶景が楽しめます。

アクセス

近鉄吉野駅からロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約1時間

  • 土日は路線バスの運行あり(冬期運休)、ロープウェイ吉野山駅からバス約7分「竹林院前」下車、徒歩約24分

2 金峯山寺

青き権現が座す吉野山の祈りの中心

【金峯山寺 蔵王堂】

金峯山寺(きんぷせんじ)は、日本古来の山岳信仰と仏教などが融合した日本独自の信仰・修験道(しゅげんどう)の聖地です。開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が、山中で修行を重ね蔵王権現(ざおうごんげん)を悟り、その姿を山桜の木に刻んでお祀りしたのが始まりです。本堂の蔵王堂(国宝)は、東大寺の大仏殿に次ぐ大きさを誇る木造古建築。実は様々な種類の材木からなっており、柱に注目してみるのもオススメです。

【蔵王権現】

堂内には国内最大の秘仏である、高さ約7mの本尊・金剛蔵王権現像三体(重要文化財)が安置されています。全身が慈悲の心を表す青黒(しょうごく)色をし、憤怒の形相でこちらを見つめる蔵王権現。向き合った鈴木さんは「しっかりやれよ、と愛情をもって叱ってくれているような気がしました」と話されていました。

  • 金剛蔵王権現は例年春と秋にご開帳
拝観時間 境内自由、蔵王堂8:30~16:00
拝観料

蔵王堂800円

  • 秘仏御本尊特別ご開帳時(2022年11月1日~11月30日)1,600円
アクセス 近鉄吉野駅からロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約10分
WEB http://www.kinpusen.or.jp/

3 門前町

吉野名物のお店や名所がずらり

ロープウェイ吉野山駅から金峯山寺、さらに山上の奥千本まで、修験者らが歩く祈りの参道が続きます。特に金峯山寺を挟んだ南北約2㎞は、吉野葛や柿の葉寿司などの飲食店や土産物店などが軒を連ねます。 また、吉野山駅から金峯山寺へ向かう道中には、金峯山寺や塔頭の総門で、吉野山の関所的な存在であった「黒門」や、俗界と聖地の境界とされた「銅(かね)の鳥居」など、歴史的名所も点在しています。「銅の鳥居」は芯木と銅で造られた鳥居として日本最古のもので、日本三大鳥居の一つに数えられています。

4 和菓子

年中楽しめる満開のさくら羊羹

金峯山寺仁王門の目の前にある和菓子店「萬松堂」。明治時代から門前の茶屋として参拝客に愛されてきたお店です。 名物は吉野山の桜風景をモチーフにした「さくら羊羹 」。「いつ来ても吉野山の満開の桜を楽しんでほしい」という思いから生まれました。羊羹は二層で、上層は透明の寒天の中に塩漬けした桜の花びらを閉じ込めたもの。美しいピンクの色合いも自然のものだそう。花をふわりと咲かせるのが難しく、先代より受け継いだ店主の橋本英之さんの職人技が光ります。下層は、吉野山の新緑を想起させる萌黄色に色付けされた白あん。しっとりとした食感で、ぷるんとした桜の寒天との食感の違いが楽しい一品です。

営業時間 8:30~17:00
定休日 火曜、その他不定休あり(4・11月は無休)
アクセス 近鉄吉野駅からロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約10分
WEB https://mansyoudou.thebase.in/

5 吉野葛

賞味期限10分の吉野本葛切り

吉野葛の専門店「中井春風堂」は、吉野の葛粉の中でも特に貴重な「吉野本葛」の魅力を発信するお店。店主の中井孝嘉さんが、吉野本葛の特徴などを紹介しながら、目の前で葛切りや葛もちを作ってくれます。一般的に冷やして供されることが多い葛菓子ですが、本葛本来の味を楽しんでほしいと、できたてのほんのりあたたかい状態で提供。賞味期限は、透明感が持続するわずか10分間!他では味わえない弾力となめらかさがあり、噛むと葛本来の甘みがじんわりと感じられます。本場でぜひ味わってみて。

営業時間 10:00~17:00(16:30LO)
定休日 水曜、第2・4木曜、(4・11月は無休、冬期は土日のみ営業)
アクセス 近鉄吉野駅からロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約10分
WEB http://nakasyun.com/

6 柿の葉寿司

吉野の郷土食は作った翌日が食べ頃!

柿の葉寿司は、吉野地方に昔から伝わる郷土料理。海のない奈良では、熊野灘でとれた鯖を塩で締めて運んでいました。これを薄切りにして、酢飯と一緒に柿の葉で包んだ押し寿司です。
銅の鳥居のそばに店を構える「ひょうたろう」は、創業約50年の柿の葉寿司専門店。2代目の水本和幸さんと奥様の裕子さん、息子で3代目の幸太郎さん家族が手作りしています。
こちらの柿の葉寿司は、旨みのある鯖と、鯖の塩気が立つよう甘めに仕上げた酢飯が特徴。柿の葉に包んだ寿司を木箱に入れて重しをのせておくことで酢飯の余分な空気が抜け、鯖・酢飯・柿の葉がなじんで三位一体のおいしさに。まろやかさが出る、作られた翌日に味わうのがおすすめです。

営業時間 9:00~16:00(品切れ次第終了。桜の時期は9:30~)
定休日 月・火曜(11月は月曜のみ休み)
アクセス 近鉄吉野駅からロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約7分
WEB https://hyoutaro.com/

7 山道・四方正面堂跡

雄大な大自然のなかで深呼吸

世界遺産・金峯(きんぷ)神社の右側に続く山道を進むと、吉野の桜を愛した歌人・西行(さいぎょう)が過ごした庵があり、さらにその先に「四方正面堂跡」があります。
このあたりは、かつて吉野山の奥院と呼ばれた安禅寺があった場所。江戸時代初期に豊臣秀頼が修造した秘仏のお堂・四方正面堂をはじめ、大小いくつかのお堂が建ち並んでいましたが、江戸末期に焼失し、明治時代にかけて衰退しました。現在は跡地を残すのみ。
目の前には、雄大な山々が連なる絶景が広がり、山道を歩いてきた鈴木さんもふか~く深呼吸。大自然を感じるビュースポットとして吉野山を訪れる人を魅了しています。

住所 吉野郡吉野町吉野山
アクセス

近鉄吉野駅からロープウェイ吉野山駅下車、徒歩約2時間

  • 土日は路線バスの運行あり(冬期運休)、ロープウェイ吉野山駅からバス約20分「奥千本口」下車、徒歩約20分

8 宿

国内外から注目を集める木の家

吉野川のほとりに建つ「吉野杉の家」は、吉野の木材をふんだんに使ったコミュニティハウス。建築家の長谷川豪さんと、世界中で利用されている民泊サービス・Airbnb(エアービーアンドビー)、吉野町がコラボし、吉野の職人の手によって作られました。
特徴的な屋根を持つ建物は、奈良の伝統的な民家の形式で、角度の違う二つの屋根で構成される「大和棟(やまとむね)」の形状を採用。1階には吉野杉を、階段と2階には吉野檜を使用し、豊かな木の香りに包まれます。2階のゲストスペースは、三角形の空間と大きな窓が特徴で、シンプルながらフォトジェニック!吉野川を見ながらのんびりとくつろげ、木の魅力を存分に堪能できる宿です。

料金

1棟あたり1泊20,000円(2名まで、追加1名につき3,500円、最大7名)

  • 予約はAirbnbのウェブサイトから
アクセス 近鉄吉野神宮駅から徒歩約20分
WEB https://www.yoshinocedarhouse.jp/

マンガでめぐる吉野ヒストリー

ゆかりのスポット
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2 櫻本坊(夢見の桜)

大海人皇子が、冬に桜が満開に咲く夢を見たと役行者の弟子に伝えると、「天皇になる吉夢」だと予言されました。その後、壬申の乱に勝利し天武天皇として即位した後、夢で見た桜の下に櫻本坊を建立。今も境内ではこの夢見の桜が大切に引き継がれています。

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1 櫻本坊

本尊・役行者倚像は鎌倉時代に造られたお像(重要文化財)。柔和な表情で、髭がなく、若々しくしっかりとした骨格が表現されていることから、役行者の若き日の姿と伝わります。天武天皇勅願寺で壬申の乱ゆかりのお寺でもあります。

ゆかりのスポット
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1 義経隠れ搭

対立した兄・源頼朝から逃れるため、義経が弁慶らと隠れたと伝わるお堂。追手が来ると屋根を蹴破って外へ逃げたことから「蹴抜けの塔」とも呼ばれています。金峯神社のそばにあり、現在の建物は大正時代に再建されたもの。

2 𠮷水神社

もとは「𠮷水院」という役行者が創建した格式高い修験宗の僧坊でしたが、明治時代の神仏分離によって神社に。南北朝時代、後醍醐天皇の行宮(あんぐう/仮の宮)だったことから、書院(重要文化財)には「後醍醐天皇玉座の間」が残ります。

3 後醍醐天皇陵

後醍醐天皇の勅願寺である如意輪寺の裏山に造られた後醍醐天皇陵。都での復権を望みながら吉野で崩御された天皇の遺言にもとづき、通常は南向きである天皇陵の中で唯一、京都のある北向きに造営されました。

ポスター
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旅人プロフィール
鈴木 亮平

1983年3月29日生まれ、兵庫県西宮市出身。2006年俳優デビュー。2018年、NHK大河ドラマ『西郷どん』で主人公の西郷隆盛を演じる。近年の出演作はドラマ『テセウスの船』『レンアイ漫画家』『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』、映画『燃えよ剣』『孤狼の血 LEVEL2』『土竜の唄 FINAL』。2022年、第45回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。
10月期連続ドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』に出演。
2023年に映画『エゴイスト』『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』が公開予定。