築90年の工場跡でくつろぐノスタルジックな週末カフェ

グルメ

築90年の工場跡でくつろぐ
ノスタルジックな週末カフェ

東大寺大仏殿の裏手から西へ。木々が青々と茂る静かな東大寺の旧境内に、時代を感じさせる建物がひっそりと建ちます。

    工場跡事務室 こうじょうあとじむしつ

    ノスタルジックな木造建築は、大正14(1925)年に建てられたもの

    店主の喜多和夫さんの曽祖父が大正時代に始めた、「フトルミン」という名の乳酸菌飲料を製造販売していた工場です。
    昭和55年に工場を閉鎖した後は、30年ほど休止状態でしたが、約2年かけて建物内の掃除や整理を行い、その後約3か月かけて、古い木造建築の扱いに長けた工務店によってリノベーション。平成21(2009)年にカフェとしてオープンしました。
    ユニークな店名は、工場の事務室だった場所を喫茶スペースとして開放することから名付けられたもの。

    かつて製造販売していた「フトルミン」の瓶も飾られています

    店内は、ゆるやかでスローな雰囲気。喜多さん夫妻の穏やかな人柄も相まって、ここで過ごすお客さんは皆、表情が柔和になり、ゆっくりと時が流れる心地よさを楽しんでいます。

    インテリアに目をやると、「フトルミン」のレトロな瓶や、研究で使っていた試験管など、かつて工場内で使用していた道具がセンス良く配置されています。実験で使用していた「蒸発皿」を、砂糖を入れる皿として利用しているのも心憎い演出。古き良き時代の名残を感じさせながら、遊び心も忘れません。

    事務室の横に設けられた喫茶スペース。かつては出荷場所として使われていた部屋で、当時の出荷台を利用したテーブルも

    メニューは、ドリンク、パン、サンドイッチなどを用意。なかでも人気が高いのは、鹿の焼き印がキュートな「コロッケパン」です。
    奈良市内のベーカリーに特注するロールパンに、お肉屋さんのコロッケとそれに合うソース、そしてコロッケが見えないくらい大ぶりなシャキシャキレタスなどの野菜をサンド。しっかりと味のついたコロッケに甘めのソースがよく合い、昔懐かしいコロッケパンではなく、ワンランク上の “大人のためのコロッケパン”といった味わいです。

    「コロッケパン」650円。添えられた野菜のピクルスはその時々で内容が変わります

    もっちりふんわりな食パンを片面トーストし、たっぷりのマッシュポテト、みじん切りした野菜とタルタル状にした卵、ツナ、生ハムなどを挟んだボリューミーな「ツナと卵のサンドイッチ」も、ランチ時の人気メニュー。

    「ツナと卵のサンドイッチ」850円

    ティータイムとして利用なら「デザートのおたのしみ皿」がオススメです。
    3種類のスイーツがワンプレートで楽しめます。

    「デザートのおたのしみ皿」600円。季節によって内容は変わり、この日はクッキーとチョコレートケーキ、夏らしいゼリー。「オリジナルブレンド珈琲」550円

    土日祝はモーニングもいただけます(朝のセットメニュー1,200円)。
    観光客が少ない時間帯の朝に、のんびりと朝食をとるのも旅の楽しみの一つ。
    東大寺の朝のお詣りや旧境内をさんぽする折に、立ち寄ってみてください。

    工場跡事務室(こうじょうあとじむしつ)

    住所
    奈良市芝辻町543
    電話
    0742-22-2215
    営業時間
    金曜11:00~18:00、土日祝9:00~18:00
    定休日
    月曜~木曜(祝日の場合は営業)
    web
    http://kojoato.jp/

    ※価格は全て税込みです
    ※最新情報は各所へお問い合わせください

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