身代り申 みがわりざる
昔懐かしい風景が特長のならまちでは、昔からの信仰や慣習が今も大切にされています。身代り申を吊り下げるのもその一つ。江戸時代に庶民の間に広まった「庚申信仰」の名残で、申の数は、昔は家族の人数分でしたが、今では「ご縁があるように」と、5つにするところが多いそうです。
この身代り申を製作・販売しているのが、奈良町資料館。庚申信仰のご本尊・青面金剛像を安置するほか、生活民具やレトロな絵看板などを展示して奈良町の歴史を伝えています。
申のサイズは8種類(2㎝・4cm・8 cm・10 cm・12 cm・15 cm・20 cm・25cm)。観光客に一番人気の高いのが「プチ三連」です。
ほかに、小さな申を3つ、5つと連ねたものや、身に着けやすい根付タイプもあります。頼めば希望個数を連ねてもらえるので、家族が増えるたびに買い足しに来る方や、社員の人数分を希望される経営者もいるのだとか。
一体ずつ手作りされる申は、とても滑らかな手触り。でも、見た目サイズの10倍強の綿が中に詰め込まれているので、どんな災厄も弾き飛ばしてくれそうなパワーを感じます。
4㎝以上の申を購入すると、背中に願い事を書いてもらえます。身代り申は別名「願い申」とも呼ばれ、願い事をかなえてくれる力もあるのだとか。
吊るす場所は軒先だけでなく、玄関や部屋の入口でも大丈夫。「願いが叶いますように」と、毎日触るといいそうです。真っ赤なおサルさんがくるんと体を丸めたかわいいフォルムに、きっと癒しと元気をもらえますよ。
奈良町資料館では、庚申信仰とそれを守り継いできた町の歴史がパネルなどで展示されています。ぜひ足を運び、ならまちの「人の想い」に触れてみてください。
奈良町資料館(ならまちしりょうかん)
- 住所
- 奈良市西新屋町14
- 電話
- 0742-22-5509
- 営業時間
- 10:00~17:00
- 定休日
- 無休
- web
- http://naramachi.co.jp/
※価格は全て税込みです
※最新情報は各所へお問い合わせください