美味に微笑み、真心に癒されるおしどり夫婦の町家懐石

グルメ

美味に微笑み、真心に癒される
おしどり夫婦の町家懐石

ならまちの一角にたたずむ「割烹 まつ㐂」。2017年3月のオープン以来、大和野菜や旬の食材をふんだんに使った懐石料理で、舌の肥えた美食家たちを魅了し続けています。
築100年の町家を改装した店内には穏やかな時間が流れ、都会の喧騒をひととき忘れさせてくれます。

    割烹 まつ㐂 かっぽう まつき

    灯りが照らされた植え込み、石畳が印象的な店構え。町家の趣を生かした改装は「奈良町宿 紀寺の家」を手がけた藤岡建築研究室によるもの

    近鉄奈良駅から南へ歩いて約10分。細い道がバス通りに突き当たる右手角に、上品な暖簾を提げた「まつ㐂」があります。
    町家を改装した店内は、懐かしさと清潔感が見事に調和した空間。1階はカウンター4席とテーブル席が6席。2階は8人まで対応可能な個室になっていて、小さなお子さん連れも歓迎とのこと。
    物腰柔らかな店主の松室克哉さんと、女将で奥様のかおりさんの明るい笑顔も相まって、上品なのに敷居の高さを感じさせない、居心地のいい空間になっています。

    壁やテーブルにさりげなく活けられた季節の花に、おもてなしの心を感じます

    松室さんは奈良の「川波」や大阪の「味吉兆」など、日本料理の名店で腕を磨いた本格派。
    出身は大阪ですが、奈良で独立したのは、「大和時間と言うのでしょうか。奈良の、ゆったりと時間が流れる感じが好きだからです」と話します。
    「まつ㐂」は完全予約制で、昼も夜も料理は店主おまかせの一本勝負。「この地ならではの時間の流れごと、食事を楽しんでもらいたい」との店主の思いが、そこには在ります。

    夜の懐石コースは16,500円~(サ別)。

    夜の懐石コースの八寸(写真は3人前)。金箔をのせた奈良産黒豆、松が描かれたふた付き器に盛られた紅白なますが、めでたさを引き立てます。厚焼き玉子は3時間かけてじっくり低温で焼き上げた一品

    八寸に出てくる厚焼き玉子は、まるでデザートのような食感と味わい。お代わりを頼むお客さんも多いとか。正月をテーマにしたこの日の八寸には、曽爾(そに)の鹿肉ロースや大和牛の八幡巻きも盛り付けられています。

    店主の松室克哉さんは生産農家の勉強会にも参加する努力家。奥様のかおりさんとの息もぴったりです
    大和牛のすき焼き
    炭火を入れた七輪でゆっくり火を通します
    夜の懐石コースの椀物。胡麻豆腐の椀物には、大和まな、カブラと金時ニンジン、タラの焼き白子をあしらって。風雅な時代蒔絵のお椀は、店主自ら骨董屋で見つけたお気に入りの器です

    素材や季節に応じて器も変えられ、丁寧なこだわりに目も楽しませてもらえる「まつ㐂」。
    素敵な夫婦のもてなしと、美味なる懐石の世界を、どうぞ堪能してください。

    割烹 まつ㐂(かっぽう まつき)

    住所
    奈良市東城戸町16-1
    電話
    0742-93-6222
    営業時間
    12:00~14:30(LO12:30)、18:00~22:00(LO19:30)
    定休日
    日曜、第1・3月曜、第2・4月曜と第1・3火曜のランチ
    web
    https://kappou-matsuki.com/

    ※価格は全て税込みです
    ※最新情報は各所へお問い合わせください

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