ひもろぎ

そんな特別な場所でいただけるのは、古代から明日香村で食べ継がれている「飛鳥鍋」。
飛鳥時代に唐から来た僧侶が、ヤギのミルクで鶏肉を煮て食べたのが始まりといわれ、現代のミルク鍋のルーツともいわれるお鍋です。
飛鳥鍋というと、牛乳で鶏肉や野菜を煮ていただくのが一般的に知られていますが、「ひもろぎ」の飛鳥鍋は少し違います。まずは割り下ですき焼き風にしていただき、半分ほど食べたところで、牛乳を入れて飛鳥鍋としていただく“二度おいしい”食べ方で堪能できるんです。

飛鳥鍋御膳には、鍋の前にお煮しめも付きます。

こちらの飛鳥鍋は、一人鍋スタイル。明日香村の郷土料理を気軽に味わえると、観光客にとても喜ばれています。
まずは、枕崎のカツオと利尻の昆布で丁寧にとったダシ汁に、醤油やみりん、砂糖などを加えた割り下で、地鶏と明日香村産の旬の野菜を煮て、すき焼き風にしていただきます。
臭みが一切ない地鶏は、弾力があるのにやわらかくてジューシー。皮を取ってお酒で湯がいた後、水でさらすことで油分を取り除いているそう。
じんわりと甘い割り下が、新鮮な野菜と地鶏にぎゅっと染み込んでいきます。

そして、半分ほど食べたところで、牛乳を入れます。

牛乳を入れると、味がガラッと変わりました!
濃厚な牛乳が割り下と相まって、コクと深みがプラス。マイルドでクリーミーな味わいになります。野菜の甘みも加わり、牛乳の臭みもまったくありません。
添えられたおろしショウガを入れると、風味はさらに変わり、旨みの詰まったスープを飲み干す頃には、体がポカポカとあたたまりますよ。
ここまで味が変わるなんて、ちょっとビックリ。まさに、二度も三度もおいしいお鍋です。

ボリューム満点でお客の皆さんが満足して帰られるという、飛鳥鍋御膳。
栄養価が高い牛乳鍋ながら、ヘルシーなのも女性には嬉しいポイントです。
飛鳥鍋は、9月~4月限定。古代から愛されてきた郷土料理を、寒い時期に味わいに来てください。
