奈良の豊かな食の恵みと生産者の思いを伝える美麗フレンチ

グルメ

奈良の豊かな食の恵みと
生産者の思いを伝える美麗フレンチ

店名の「LA TRACE(ラ・トラース)」とは足跡のこと。
食材はもちろん、器やカトラリーにいたるまで、手元に届くまでの過程がわかる素材を使い、食材の個性を引き出す料理を提供してくれるフレンチの店です。

    LA TRACE ら・とらーす

    オーナーシェフの佐藤了さんは、東京・麻布十番の人気店でもシェフを務めていた経歴の持ち主。2016年、奥様の実家である奈良でラ・トラースをオープンしました

    お店があるのは、JR奈良駅すぐ近くの三条通りに面したビルの1階。オーナーシェフの佐藤了さんは、東京やフランス・ブルゴーニュのレストランで研鑽を積んだ後、ここに店を出しました。
    食材を選ぶときは、どこで誰がどんな思いで作ったのか「生産者さんの顔が見える食材を使いたい」と、作り手に会いに行ってから仕入れているそうです。

    五條市の泉澤農園で育てている「ばあく豚」、葛城市のラッテたかまつで作るヨーグルト、柳生の中家兄弟が育てる大和肉鶏、都祁村の羽間農園でできる自然発酵紅茶…。
    奈良県内の仕入れ先は次々に広がり、「奈良の食材がここまで豊かだとは知らなかった」と、あらためて驚いているといいます。

    お昼のコース料理からメインディッシュ「ばあく豚、シャルム、蕪」。バランスよく配置された料理にカシスマスタードやお肉のジュが香りと彩りを添える美しい一品。奈良の冬野菜の甘みと滋味も堪能できます
    ばあく豚のローストを頬張ると、お肉本来の味わいが静かに口の中に広がります

    お料理は、どれもシンプルなのに色彩の組み合わせがとてもきれい。
    「素材自体を味わってほしいので、あまり手をかけすぎないようにしている」とのことですが、丁寧な仕事が幾重にも重ねられています。
    素材を引き立てるソースはもちろん、例えば「ばあく豚」のローストなら、ソテーし、オーブンに入れて休ませるを繰り返し、最後に脂身などを焼き切っているそう。この過程が、素材のおいしさを最大限に引き出してくれるのですね。
    シェフが生産者さんと直接会い、その熱意と手間をよく知っていることも、思いに反映されているのかもしれません。

    お昼のコース料理からお魚料理「鰆、ほうれん草」。魚は和歌山からの直送。低温でローストした鰆にベルモットで作るブールブランソースの香りと甘みがよく絡み、ナスタチウムのピリッとした辛味が引き締めてくれます

    そんなシェフの調理が席からよく見えるのも、楽しみのひとつ。無駄のない動き、繊細な手元に、つい見入ってしまいます。
    ご夫婦だけで切り盛りしているため、目が行き届きやすいようにとオープンキッチンにしたそうですが、見える楽しさがあると、料理を待つ間もワクワクしてしまいます。

    打ち放しの壁と木の床のあたたかみのある店内。タモの一枚板のカウンターをはさんでキッチンがよく見えます

    メニューは昼も夜もおまかせコースのみ。ランチが4,860円、ディナーが8,640円。ワインは料理の順番に合わせて用意してもらえるワインペアリングが人気です。
    ランチにはシャンパン、白、赤の3杯で2,700円、ディナーには4杯で4,320円。ハンドメイドのワイングラスに注いでもらいます。

    デザート「古都華、プラリネ」。細長い形が愛らしいエクレアです。ナッツのペーストとカスタードクリームを合わせたプラリネクリームの上に、奈良県産いちご「古都華」、ほのかにキルシュが香るホイップクリームをのせて。ピスタチオがアクセントに

    奈良を産地とする豊かな食の恵み。
    その足跡を丁寧にたどるように、洗練されたフレンチでゆっくり味わってみませんか。

    JR奈良駅すぐ近くのビルの1階にあり、小さな隠れ家のような雰囲気

    LA TRACE (ラ・トラース)

    住所
    奈良市大宮町2-1-5 カーサヤマグチ1F
    電話
    0742-33-4000
    営業時間
    12:00~15:00(LO13:30)、18:00~22:00(LO20:00)※要予約(ランチは前日22:00まで、ディナーは当日14:00までの予約)
    定休日
    日曜、第1・第3月曜(定休日の翌日と土曜日はディナータイムのみの営業)
    web
    http://latrace.jp/

    ※価格は全て税込みです
    ※最新情報は各所へお問い合わせください

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