ならまちの老舗茶舗でふくよかで香り高い大和茶を

ならみやげセレクション

ならまちの老舗茶舗で
ふくよかで香り高い大和茶を

ならまちを歩いていると、お茶を焙じるいい香りが漂ってきます。
その香りの源は、田村青芳園茶舗(たむらせいほうえんちゃほ)。大和茶を専門に扱う日本茶店です。

    大和茶 やまとちゃ

    趣きあるたたずまいの田村青芳園茶舗。建物は江戸時代後期のもので、国の登録有形文化財に指定されています

    大和茶は、奈良市の月ヶ瀬や田原地区など自然豊かな山間部で栽培される奈良産のお茶のこと。
    その起源は古く、今から1200年以上前、弘法大師が唐から種子を持ち帰り、奈良の宇陀で栽培したことがはじまりといわれています。

    良質なお茶を育てるのに適した、冷涼な大和高原で栽培された大和茶は、渋みの中にうま味があり、後味すっきりなのが特徴。
    田村青芳園茶舗では、煎茶、雁ヶ音(かりがね)、深蒸し茶、ほうじ茶など、様々なバリエーションで主人が厳選した大和茶を販売しています。

    上煎茶をはじめ、玉露や煎茶などの茶葉が並びます

    なかでも、多くのファンを持つのが、焙じたての「ほうじ茶」。
    昭和33年製のレトロな焙じ機が、今も現役で活躍し、ゴーという音を立てながらガス火で茶葉を焙煎。目を離すと茶葉が真っ黒になってしまうので、主人がつきっきりで焙じ加減を見守ります。
    鼻をくすぐるいい香りが店先にも漂い、その香りに吸い込まれるようにお客さんが次々訪れます。

    昭和33年製の焙じ機。使い始めて60年が経ったとご主人の田村秀蔵さん。静岡県の製造元でメンテナンスされたばかりで、まだまだ活躍してくれそうです

    昔はどの茶舗もこのような焙じ機を使っていたそうですが、作動中は目を離せないこともあり、手間がかかることから、現在は使用しているお店はほとんどないといいます。
    貴重な焙じ機を目にしたお客さんの中には「懐かしい!」と目を細める方も多いとか。

    ご主人が手動でレバーを下げると、中で焙じられた茶葉が出てきます
    左から大和茶のほうじ茶400円、雁ヶ音600円、煎茶600円(いずれも100g入り)

    手描きの文字とイラストにとても味があるパッケージ。このラベルは、ご主人自らがデザインされたそう。
    他に、奈良の郷土料理・茶粥専用に使うお茶や、夏期限定の水出し煎茶などもあります。

    水出し煎茶まろやか味700円(100g)。暑い日にぴったりな涼やかな味わい。購入の際に、お茶のおいしい淹れ方も教えてくれます

    近隣の料理店も御用達の、ならまちの老舗茶舗の大和茶。
    毎日飲み続けたくなる味をぜひおみやげに。

    昔ながらの雰囲気が残る店内。最近は外国人観光客も多く、「グリーンティ!」と喜んで買って帰るそう

    田村青芳園茶舗(たむらせいほうえんちゃほ)

    住所
    奈良市勝南院町18
    電話
    0742-22-2833
    営業時間
    10:00~17:00
    定休日
    月・木曜
    web
    http://www1.kcn.ne.jp/~seihouen/

    ※価格は全て税込みです
    ※最新情報は各所へお問い合わせください

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