創作ふれんち榛 そうさくふれんちはる

こちらは、本場フランスや京都の有名ホテルで30年以上腕を磨いた吉田義男さんが、料理人人生の集大成として奥様の故郷で開いたお店です。
明日香村唯一のフランス料理店として、地元の人がお祝いや記念日で利用するほか、最近は観光で訪れるお客様の利用も増えているそうです。
吉田さんは、長年培った技術と独自のセンスで、歴史を重ねてきたこの“明日香の地で味わう料理”を意識し、和食のエッセンスを取り入れたフレンチに仕上げています。

器にもこだわり、自身で気に入ったものは作家のもとまで足を運んで購入するそう。貴重な古伊万里や、漆を施したガラス食器などが、料理を一層華やかに彩ります。

この日の魚料理は、「舌平目のポピエットごま風味」。サーブされるとともに「わぁ!きれい」と思わず声が上がる鮮やかな赤いお皿に、美しく盛られています。
「ポピエット」は、薄切りの肉や魚で詰め物を巻いて火を通した料理のこと。
マッシュルームを細かくみじん切りにして生クリームと合わせ、魚のすり身とともに舌平目に塗り、ホウレンソウを挟んでクルクルと巻いて筒状に。
蒸し焼きにした魚の身はふわっとやわらかく、白ごまが香ばしいアクセントになっています。
ソースはビーフのジュ(肉の焼き汁を使っただし汁)と、ピューレ状にしたセロリラブ(根セロリ)。
ポピエットの上には、貝、甘エビ、タケノコ、ツクシ、菜の花が盛られ、季節を感じる和の表現がなされています。

この日の肉料理は、「ポークヒレのポピエット」。
フォアグラを豚肉で包んで焼いたもので、季節の野菜とトマトソースが添えられています。
料理に使用する野菜は、新鮮な地元産のもの。最近ではフレンチに合う西洋野菜も村内で生産されており、魚料理のソースに使うセロリラブも、明日香村で作られたものだそう。

掘りごたつ式のテーブル席を用意するなど、シェフのお宅にお邪魔したような、ほっとする空間で味わえるのもこちらの魅力。
旅の思い出の1ページに、お箸でいただく明日香の創作フレンチはいかがですか。

創作ふれんち榛(はる)
- 住所
- 高市郡明日香村岡385-2
- 電話
- 0744-54-4575
- 営業時間
- 11:00~14:30、17:00~20:30 ※要予約
- 定休日
- 月・火曜
※価格は全て税込みです
※最新情報は各所へお問い合わせください