Da terra ダ テッラ

お店があるのは、飛鳥時代の大寺で国の史跡、川原寺跡のすぐそば。
オーナーシェフの中井宏和さんが生まれ育った家の一部をリノベーションした、風情ある古民家レストランです。

こちらの魅力は、明日香村で育てた旬の野菜をメインに据えたイタリア料理。
野菜はすべて、中井さんとご両親が代々受け継いできた畑で大切に育てたもの。
季節ごとにさまざまに実る野菜は、年間100種類ほどに上ります。

メニューは昼夜ともに、おまかせコースのみ。
その日収穫した野菜をもとにメニューを決め、前菜、パスタ、魚料理、肉料理、お米料理、ドルチェなど、コース内容によって9～11皿の料理を堪能できます。

コースの中でひと際美しい一皿が、「大地から」と名付けられたサラダ。
店名の「Da terra」はイタリア語で「大地から」という意味であり、この一皿は店名を冠したスペシャリテです。
色鮮やかな15種類ほどの野菜が、繊細かつ華やかに盛り付けられています。

野菜は生のままだけでなく、ボイルやローストにするなど、それぞれの野菜の魅力を引き出す調理がされています。
朝摘みのフレッシュな野菜本来の甘みや苦み、食感の違いが感じられ、大地からの恵みを存分に味わえる一皿です。

また、自家製パスタやパンは、なんと小麦を作るところから自分で行うというこだわりぶり。
種から栽培して収穫した小麦を、石臼で挽いて全粒粉にし、パスタやパンを作ります。挽きたてを使っているので、とても香ばしくて風味豊か。噛むごとに、手間ひまかけたおいしさを実感します。

以前から「自分が育てた野菜を使った料理を提供したい」という思いが強かったという中井さん。
「のどかな自然に囲まれた明日香村の実りや風土をまるごと味わってほしい」と話します。

オープン後ほどなくして人気店となった当店。
肩肘張らずに訪れることができるカジュアルなお店なので、次回の明日香村観光ルートに組み込んでみては。