春日山原始林は、春日大社の神域として1000年以上も守り継がれてきた原始林です。
ひらけた街に隣接しながら太古の姿を残す森林は極めて珍しいことから、国の特別天然記念物であるとともに、世界遺産にも登録されています。

その貴重な原始林を早朝散歩しましょう。
おすすめは春日山遊歩道入口（北）から若草山を目指すコース。早朝はハイカーも少ないため、思う存分、森林浴が楽しめます。
深く息を吸い込むと、原始林の澄んだ空気が体の隅々まで行きわたるような気持ちよさ！最高の癒しです。

若草山の山頂まで、ゆっくり歩いても1時間足らずで到着。展望台から奈良盆地を一望することができます。
下山は、若草山登山道をてくてくと。三重目（山頂）、二重目、一重目と下るにつれ、風景の見え方が変わっていくのを楽しんでください。

今から1300年ほど前、平城京を守護するために創建された名社で、世界遺産にも登録されています。
ご神気ただよう境内には、御本殿のほかに摂社や末社が62社あり、ご利益もお社によってさまざま。きっと、あなたの望むご利益を授けてくださる神様が見つかるでしょう。

その中でも、こんな時代だからこそ、ぜひお参りしたいのが水谷神社です。
ご利益は「病気封じ」など。ご祭神は明治維新以降、素戔嗚命(すさのおのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)、奇稲田姫命(くしなだひめのみこと)とされましたが、かつては牛頭天王（ごずてんのう）をお祀りする霊社として有名でした。
疫病から人々を救う牛頭天王は、“最強の疫病終息の神様”として尊崇されています。

水谷神社のそばを流れる水谷川は、神山・春日山を水源とする神聖な川。そのせせらぎに耳を澄まして祈るうち、心が凪いでいきます。

奈良県産の大和茶の魅力が堪能できる町家カフェ。
湯気が立つ茶釜が置かれたカウンター席に座り、目の前で一杯ずつお茶を淹れてくれます。
厳選した茶葉と茶器で大和茶のおいしさを最大限に引き出し、抹茶を点（た）てる茶筅（ちゃせん）の音や、店内を包むお茶の香り、陶器のぬくもりが、五感をくすぐります。
また、華やかなモンブランや大和茶のマカロンなど、お茶に合うスイーツも豊富。
日常の喧騒を忘れる居心地のいい空間で、ゆったりとお茶を楽しむ贅沢な時間を過ごせます。

江戸時代創業の麻織物の老舗・中川政七商店が、創業の地にオープンした複合施設。
スペシャルティコーヒー店「猿田彦珈琲」や、すき焼き店「㐂つね（きつね）」などが入る話題のスポットです。
1・2階に入る「中川政七商店 奈良本店」では、日本の工芸をベースにした生活雑貨を約3,000点揃え、本店限定の商品も販売。
また一刀彫や茶筅など奈良の伝統工芸品も並び、商品を買うだけでなく、見て、触って、奈良で造られた物づくりの背景を感じ取ることができるのも、本店ならでは。
和紙を漉（す）く音など、工芸の職人が物づくりを行う音をピアノの音色に織り交ぜたオリジナルのBGMにも、ぜひ耳を澄ましてみて。

旅の締めくくりは、奈良で大ブームのかき氷を一年中味わえるホテルのロビーラウンジへ。
こちらでいただけるのは、食材をムースのようになめらかな泡状にしたエスプーマかき氷。
「大和氷室」と呼ばれる72時間かけて凍らせた純氷をふわっと削り、その上に奈良県産イチゴなど旬のフルーツやチョコレートなど季節に合う食材で作るエスプーマをたっぷりと。
口どけの良いふわふわなかき氷を口に入れると、心がすーっとほどけていきます。
ホテルならではの優雅な空間で、旅の思い出を振り返りましょう。