茶論 奈良町店 さろん ならまちてん

中川政七商店は、奈良晒(ならざらし)という上質な麻織物の卸問屋として創業し、時代を経て茶道具全般を扱うようになりました。
かの茶人、千利休も、奈良晒の茶巾(ちゃきん/茶道で茶碗を拭く麻の布)を好んで使用していたと言われ、今でも高級品として珍重されています。
「茶論」は、そんな茶道とのかかわりが深い中川政七商店の創業の地に構えます。
店内は、創業家の中川家の住まいだった座敷を利用し、欄間や書院の組子障子、天然の床柱など、美しい意匠をそのまま残しています。

こちらでは、茶師がブレンドした茶論オリジナルの抹茶で作る「濃茶」と「薄茶」が味わえます。
「薄茶」は、一般的に知られるサラサラとした抹茶のこと。
「濃茶」は、格式の高いお茶会で出される、とろりとした抹茶のこと。お茶を“点てる”のではなく“練って”仕上げるため、茶道経験者でも難しく、一般のカフェではあまり提供されていない抹茶です。

おすすめは、好きなお茶に、ならまちの名店・樫舎(かしや)の主菓子が付く「季節の主菓子と飲物セット」。
薄茶は、旨みと甘みがしっかりと感じられる「碧」、甘みとほろ苦さのバランスがいい「白」、スッキリとした口当たりの「昔」の3種類があり、どれも季節の主菓子と合う味わいになっています。
4月中旬から9月中旬まで期間限定で登場する「白いかき氷」もぜひ味わいたい一品です。

72時間かけて凍らせた純氷「大和氷室」を硬めに削り、牛乳を4時間煮詰めた練乳をかけたシンプルなかき氷。ハラッとほどけるように口の中で溶けていく氷に、横に添えた樫舎特製のあんこや白玉、寒天が食感と味のアクセントを与えています。
店内では喫茶のほか、茶道体験も行っており、抹茶を自分で点てる「自点(じだ)て」や、茶道の歴史を学んだあとに講師によるお点前(てまえ)のもてなしがある「奈良を味わう茶道体験」(事前予約)などができます。

また、抹茶や茶筅(ちゃせん)、懐紙入れなどの茶道具の販売も行っているので、飲んで気に入った抹茶をおみやげに買って帰ることもできます。

「喫茶」や「茶道体験」を通してお茶の文化に触れることで、茶道がとても身近に感じられる「茶論」。
気負いなく日常にお茶を取り入れる、そんな愉しさが学べるお店です。
茶論 奈良町店(さろん ならまちてん)
- 住所
- 奈良市元林院町31-1(鹿猿狐ビルヂング内)
- 電話
- 0742-93-8833
- 営業時間
- 10:00~19:00(喫茶18:30LO)
- 定休日
- 無休
- アクセス
- 近鉄奈良駅から徒歩約8分
- WEB
- https://salon-tea.jp/
- SNS
- https://www.instagram.com/salon.michikusaya/
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