奈良講座
第182回
蘇我氏の栄華、蘇我四代の軌跡をたどる
開催日:2023年3月4日(土)
645年、日本の舵取りを担っていた蘇我本宗家が滅ぼされた乙巳(いっし)の変。
『日本書紀』に記された蘇我氏の「光と影」はその後、「影」の部分がクローズアップされ定着していきます。蘇我氏は本当に「悪人」だったのか?
その舞台となった明日香村では、現在世界遺産登録に向けた発掘調査が進められています。墳墓や邸宅跡など蘇我氏に関連した遺跡も数多く発見されており、これまでの蘇我氏のイメージを払拭する成果が報告もされるなど今、蘇我氏に注目が集まっています。
今回の講座では蘇我本宗家のあった甘樫丘(あまかしのおか)を中心に蘇我四代に関わる遺跡を巡ります。『万葉集』に詠まれた大和三山や明日香の風に身をゆだねながら、古代のロマンに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
座学講座では、井上主税先生に、近年の発掘調査の成果をもとに、飛鳥時代に権勢を振るった蘇我氏一族の実態を解き明かしていただきます。
午後の散策講座では長年、飛鳥地域の調査研究に携わって来られている西光慎治先生と長谷川透先生の引率で蘇我四代の遺跡や甘樫丘を巡り、蘇我氏の足跡をたどりながら蘇我氏の実像に迫っていただきます。
散策講座スポット
甘樫丘(蝦夷・入鹿の邸宅跡)~入鹿の首塚~飛鳥宮跡(乙巳の変の舞台)~石舞台駐車場(馬子の邸宅跡)~都塚古墳(稲目の墓)<合計約5キロ>
<講師>
座学講座講師:井上 主税(関西大学文学部教授)
散策講座:西光 慎治(明日香村教育委員会文化財課課長補佐・関西大学非常勤講師)
長谷川 透(明日香村教育委員会文化財課主任技師)