奈良学文化講座・奈良学オンラインサロンのご案内

奈良講座
第182回
蘇我氏の栄華、蘇我四代の軌跡をたどる

開催日:2023年3月4日(土)
645年、日本の舵取りを担っていた蘇我本宗家が滅ぼされた乙巳(いっし)の変。
『日本書紀』に記された蘇我氏の「光と影」はその後、「影」の部分がクローズアップされ定着していきます。蘇我氏は本当に「悪人」だったのか?
その舞台となった明日香村では、現在世界遺産登録に向けた発掘調査が進められています。墳墓や邸宅跡など蘇我氏に関連した遺跡も数多く発見されており、これまでの蘇我氏のイメージを払拭する成果が報告もされるなど今、蘇我氏に注目が集まっています。
今回の講座では蘇我本宗家のあった甘樫丘(あまかしのおか)を中心に蘇我四代に関わる遺跡を巡ります。『万葉集』に詠まれた大和三山や明日香の風に身をゆだねながら、古代のロマンに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

座学講座では、井上主税先生に、近年の発掘調査の成果をもとに、飛鳥時代に権勢を振るった蘇我氏一族の実態を解き明かしていただきます。
午後の散策講座では長年、飛鳥地域の調査研究に携わって来られている西光慎治先生と長谷川透先生の引率で蘇我四代の遺跡や甘樫丘を巡り、蘇我氏の足跡をたどりながら蘇我氏の実像に迫っていただきます。

散策講座スポット

甘樫丘(蝦夷・入鹿の邸宅跡)~入鹿の首塚~飛鳥宮跡(乙巳の変の舞台)~石舞台駐車場(馬子の邸宅跡)~都塚古墳(稲目の墓)<合計約5キロ>

<講師>
座学講座講師:井上 主税(関西大学文学部教授)
散策講座:西光 慎治(明日香村教育委員会文化財課課長補佐・関西大学非常勤講師)
長谷川 透(明日香村教育委員会文化財課主任技師)

東京講座
第181回
飛鳥の地中に輝く星
── 「高松塚古墳」発見から50年

開催日:2023年1月21日(土)
明日香村檜前(ひのくま)の村人がショウガを貯蔵しようと穴を掘ったところ、奥に切石を見つけました。
その後の発掘調査の結果、現れたのは鮮やかな男女の群像、そして星空の壁画──
世紀の発見はトップニュースとして報道され、日本中が沸き立ちました。
高松塚古墳と名付けられたこの円墳は、平城京遷都の直前に築造された貴人の墳墓。
極彩色の壁画を描いた人は、死者にどんな世界を見せたかったのでしょうか。
壁画発見から50年、調査研究から見えてきた「高松塚古墳」の実像に迫ります。

建石徹先生には、発掘当時の状況と現在、そして未来へ伝えていくための課題について、松木武彦先生には古墳時代から高松塚古墳までの歴史的道のりと、壁画から見えてくる当時の世界観について、それぞれお話しいただきます。

<講師>
建石 徹(東京文化財研究所 保存科学研究センター長)
松木 武彦(国立歴史民俗博物館教授)

東京講座
第180回
推古天皇の倭国改造プロジェクト
── 激動の古代東アジアの中で

開催日:2022年11月26日(土)
西暦600年、推古天皇は倭の五王から約120年ぶりの遣使を隋に送りました。しかしその対応はけんもほろろ、未開国の扱いをされます。
『日本書紀』にも記されないこの屈辱体験に、推古天皇は奮起。
小墾田宮(おはりだのみや)の造営、冠位十二階の制定、朝礼の改定──次々と内政改革が行われます。
『日本書紀』にも載る小野妹子の遣隋使は、女帝のリベンジマッチ。
緊張感ある東アジア情勢の中で生き抜くため、推古天皇が行った政治改革の実情とその成果とは──

大平聡先生には、女帝の誕生と「聖徳太子」の役割、そして日本の「大国」化を目指す国家的機運について、森公章先生には、隋が世界標準となった時代に推古天皇が目指した外交施策について、それぞれお話しいただきます。

<講師>
大平 聡(宮城学院女子大学教授)
森 公章(東洋大学教授)

奈良講座
第179回
天平の風に触れる一日
── 深遠なる東大寺の歴史、その魅力に浸る ──

開催日:2022年9月24日(土)
世界最大級の木造建造物、東大寺大仏殿。
二度の兵火で焼失するも、その都度多くの人々の願いをのせて再建。
東大寺は長い歴史の中で被災と復興を繰り返し、時代とともに変わったところ、変わらないところを内に秘め今も静かに私たちの訪れを奈良で待っています。
聖武天皇が見た天平時代の様子はどのようなものだったのでしょう。
近年の発掘調査の結果、その大伽藍の威容の面影が少しずつ見えてきたようです。
タイムカプセルのように 1300 年の歴史を包含した東大寺。
その歴史にこの秋一歩、迫ります。
座学講座では、鶴見泰寿先生に、文献資料と発掘調査の結果から、創建当初の東大寺の様子を解き明かしていただきます。
散策講座では、鶴見先生と大西貴夫先生、東大寺の上野周真師の引率で東大寺境内を散策し、天平の面影を探ります。

散策講座スポット

東大寺境内(東塔跡、法華堂、二月堂舞台、講堂跡、転害門、西塔跡)<合計約 4.2キロ>

<講師>
鶴見 泰寿(奈良県立橿原考古学研究所企画学芸部資料課資料係長、東大寺総合文化センター客員研究員)
大西 貴夫(奈良県立橿原考古学研究所調査部調査課課長)
上野 周真(東大寺庶務執事)

奈良講座 ※開催中止
第178回
古代豪族物部氏の本拠地、
布留の地から山の辺の道をゆく

開催日:2022年3月6日(日)
はるか昔、縄文の時代から人々が暮らしていた布留(ふる)。その一角に坐(いま)す石上(いそのかみ)神宮は、古代からの聖域でした。
かつては伊勢神宮と並び称された境内は静けさに包まれ、謎を秘めて沈黙をたたえます。
弥生時代後期になり、纏向と布留をつなぐ道が出来ました。
のちに古事記や日本書紀にも登場する「山(やま)の辺(べ)の道」のはじまりです。
物部氏が活躍した時代には、多くの人が行き交ったことでしょう。
物部氏が力を失い、都が遷り、さびれていった美しい青垣の山裾。そこには記紀・万葉集ゆかりの地名や伝説が残り、神さびた社や古寺、古墳などが点在して古代ロマンの世界へとわたしたちをいざないます。
座学講座では、平林章仁先生に、物部氏が祭祀を担ったとされる石上神宮との関わりを含め、ヤマト王権で物部氏が果たした役割をお話しいただきます。散策講座では、遺跡の発掘に携わっている石田大輔先生の発掘調査成果を踏まえた解説とともに、山の辺の道を辿ります。

散策講座スポット

石上神宮〜西乗鞍古墳・東乗鞍古墳〜夜都伎(やつぎ/やとぎ)神社〜大和神社(合計約6キロ)

<講師>
平林 章仁(龍谷大学元教授)
石田 大輔(天理市教育委員会文化財課係長)

東京講座
第177回
遷都、遷都、遷都!
── 古代日本でなぜ都は遷されたのか

開催日:2021年11月28日(日)
大王の住居「宮」から、政治経済のセンター「京」となり、やがて大規模な「都」へと国家の中枢を進化させていった古代日本。
律令国家の理想的な都城を追い求めてトライ&エラーをくり返し、政治の場はアメーバのように形を変えて動き続けました。
動いた理由、そして平安京で動くことを止めた理由とは何か。
飛鳥、平城京、そして平安京まで、文献と考古学の両面から「遷都」に光を当てます。

仁藤敦史先生には、飛鳥の歴代遷宮から平安定都に至るまでの道のりを歴史資料から読み解いていただきます。
網伸也先生には、古代都城遷都のさまざまな事情を、最新の考古学成果から探っていただきます。

<講師>
仁藤 敦史(国立歴史民俗博物館教授)
網 伸也(近畿大学教授)

奈良講座
第176回
斑鳩に残る飛鳥時代の面影を辿る

開催日:2021年10月30日(土)
中国大陸では隋が興り、国内では仏教の受け入れを巡る争いが終わったばかりの6世紀末。
厩戸王(聖徳太子)は推古天皇の摂政として、外交や国づくりの難局に直面していました。
当時の仏教は、最新の文化・知識・技術の粋。
若き厩戸王は蘇我馬子と協力し、仏教を通して豪族連合のヤマト王権から天皇中心の国家体制への転換を目指します。
かつて言われていたように政治の世界から身を引くために斑鳩宮を営んだのではなく、交通の要衝である斑鳩の地に、最新の技術に彩られた外交拠点を作ったのかもしれません。研究が進み、厩戸王の新たな横顔が見えてきました。
古拙の微笑みをたたえる飛鳥仏や、現存する世界最古の木造建築・法隆寺は、私たちに何を語るのでしょう。
斑鳩の地に、太子の面影をたどりに出かけます。

座学講座では岩井共二先生に、法隆寺の金堂釈迦三尊像、薬師如来坐像、救世観音像を中心に飛鳥時代の仏像の様式とその源流についてお話しいただきます。散策講座では、遺跡の発掘に伴って分かってきた飛鳥時代の斑鳩地域の景観について相原嘉之先生に解説いただきながら歩き、古代に思いを馳せます。

散策講座スポット

法隆寺境内、夢殿、中宮寺跡史跡公園、上宮遺跡(合計約4キロ)

<講師>
岩井 共二(奈良国立博物館美術室長)
相原 嘉之(奈良大学準教授)

東京講座
第175回
柿本人麻呂を追う
── 歌聖が見つめた「持統朝」の時代

開催日:2021年7月7日(水)
『万葉集』のみに名を残す、謎に包まれた歌人・柿本人麻呂。
天皇を神として詠み上げる宮廷歌人でありながら、
旅を詠み、妻を偲び、独自の歌世界を創り出しました。
人麻呂の歌は持統天皇の時代に集中して詠まれ、
彼女の死とともに、人麻呂もふっと姿を消します。
今、この国にあなたの歌が必要──
壬申の乱を経て国家体制の充実を進める強き女帝の時代と、
人麻呂の歌が果たした役割を探ります。

多田一臣氏には、柿本人麻呂が切り拓いた新しい歌世界と、「歌聖」として伝説化される謎多き生涯について、倉本一宏氏には、壮絶な皇位継承争いの中で、人麻呂の歌を必要とした「持統朝」という時代の特質についてお話しいただきます。

<講師>
多田 一臣(東京大学名誉教授)
倉本 一宏(国際日本文化研究センター教授)

奈良講座※開催中止
第174回
古代豪族物部氏の本拠地、
布留の地から山の辺の道をゆく

開催日:2021年2月21日(日)
はるか昔、縄文の時代から人々が暮らしていた布留(ふる)。その一角に坐(いま)す石上(いそのかみ)神宮は、古代からの聖域でした。
かつては伊勢神宮と並び称された境内は静けさに包まれ、謎を秘めて沈黙をたたえます。
弥生時代後期になり、纏向と布留をつなぐ道が出来ました。
のちに古事記や日本書紀にも登場する「山(やま)の辺(べ)の道」のはじまりです。
物部氏が活躍した時代には、多くの人が行き交ったことでしょう。
物部氏が力を失い、都が遷り、さびれていった美しい青垣の山裾。そこには記紀・万葉集ゆかりの地名や伝説が残り、神さびた社や古寺、古墳などが点在して古代ロマンの世界へとわたしたちをいざないます。

座学講座では、平林章仁先生に、物部氏が祭祀を担ったとされる石上神宮との関わりを含め、ヤマト王権で物部氏が果たした役割をお話しいただきます。散策講座では、遺跡の発掘に携わっている石田大輔先生の発掘調査成果を踏まえた解説とともに、山の辺の道を辿ります。

<講師>
平林 章仁(龍谷大学元教授)
石田 大輔(天理市教育委員会文化財課係長)

東京講座
第173回
天平仏のもう一つの顔
 ──「神仏習合」の歴史とかたちを探る

開催日:2020年12月3日(木)
目に見えない八百万の神々と、人の姿を持つ仏さま。
もともと日本に存在したものと、6世紀に外国からやってきたもの。
どちらも畏敬を持って手を合わされるものとして重なり合い、
「神仏習合」という信仰が生まれました。
寺院にお社が祀られ、神社に神宮寺があるのはよく見られた風景。
天平仏の名作として知られる聖林寺十一面観音菩薩立像も、
かつては大神神社の神宮寺のご本尊でした。
明治の神仏分離令まで続いた神仏習合の始まりと変遷、
そしてそこに捧げられた祈りの形から、日本人の神仏をめぐる精神史をたどります。

吉田一彦先生には、神仏習合の始まりと中国の神仏融合思想との関係、さらに明治の神仏分離令についてお話しいただき、鈴木喜博先生には、麗しき聖林寺十一面観音菩薩立像がたどった運命から、神仏習合の形と空間を読み解いていただきます。

<講師>
吉田 一彦(名古屋市立大学教授)
鈴木 喜博(奈良国立博物館名誉館員)

奈良講座※開催中止
第172回
古代豪族物部氏の本拠地、
布留の地から山の辺の道をゆく

開催日:2020年5月30日(土)
はるか昔、縄文の時代から人々が暮らしていた布留(ふる)。その一角に坐(いま)す石上(いそのかみ)神宮は、古代からの聖域でした。
かつては伊勢神宮と並び称された境内は静けさに包まれ、謎を秘めて沈黙をたたえます。
弥生時代後期になり、纏向と布留をつなぐ道が出来ました。
のちに古事記や日本書紀にも登場する「山(やま)の辺(べ)の道」のはじまりです。
物部氏が活躍した時代には、多くの人が行き交ったことでしょう。
物部氏が力を失い、都が遷り、さびれていった美しい青垣の山裾。そこには記紀・万葉集ゆかりの地名や伝説が残り、神さびた社や古寺、古墳などが点在して古代ロマンの世界へとわたしたちをいざないます。初夏の一日、神話と伝説の世界に浸りましょう。

座学講座では、平林章仁先生に、物部氏が祭祀を担ったとされる石上神宮との関わりを含め、ヤマト王権で物部氏が果たした役割をお話しいただきます。散策講座では、遺跡の発掘に携わっている石田大輔先生の発掘調査成果を踏まえた解説とともに、山の辺の道を辿ります。

散策講座スポット

石上神宮~西乗鞍古墳・東乗鞍古墳~夜都伎(やつぎ/やとぎ)神社~大和神社(合計約6キロ)

<講師>
座学講座:平林 章仁(龍谷大学元教授)
散策講座:石田 大輔(天理市教育委員会文化財課係長)

奈良講座※開催中止
第171回
飛鳥寺院が平城京にやってきた
 ── 元興寺の秘密とならまち歴史散歩

開催日:2020年3月7日(土)
崇峻天皇元年(588)、日本最初の本格的な寺院の建設が始まりました。
お寺の名前は法興寺。
時は流れ、都は飛鳥から藤原・平城京へと遷り、法興寺も平城京に移され、元興寺となりました。
「ならまち」各所に残る巨大な礎石は、当時の大きさを偲ばせます。
蘇我氏の氏寺として創建され、大化改新で蘇我氏が滅亡したあとも民衆の尊崇を集めた元興寺のお堂には、聖徳太子や推古天皇も実際に見たかもしれない、飛鳥時代当時の瓦や木材が今なお現役で大切に使われています。どこに隠れているか探してみましょう。
歩いてみれば、柱のかげ、路地の裏と、そこここに歴史の秘密が転がっています。1400年の歴史を感じながらならまちを歩きます。

座学講座では、飛鳥から都が遷ってからも浄土霊場として庶民の信仰を集めてきた元興寺の歴史を学びます。散策講座は、元興寺文化財研究所監修の散策マップを片手に、自由にならまちを散策していただきます。奈良学文化講座参加者だけの特別公開や特別法話をご用意していますので、より深くならまちを知ることができます。
お水取りの時期に、より深く奈良を探検してみませんか。

散策講座スポット

元興寺文化財研究所監修のならまち歴史散策マップを片手に自由散策

<講師>
服部光真(元興寺文化財研究所研究員)

東京講座
第170回
『日本書紀』と『古事記』
 ── 8世紀の日本国家のたくらみ

開催日:2020年2月24日(月・祝)
国家として東アジアで認められるために、まずは正統な歴史書を──
そうして720年に編まれた『日本書紀』は、正史として長く官人たちに読まれ続けました。
一方、その8年前に編まれたという『古事記』は、江戸時代までは知る人ぞ知る存在でした。
歴史のデータベースのような『日本書紀』に対し、
滅びゆくものへまなざしを注ぐ、物語性に富んだ『古事記』。
伝えたいもの、秘しておきたいもの──二つの史書には異なる思惑があったようです。
『日本書紀』編纂1300年を機に、歴史書を編むこと、語り伝えることの意味を考えます。

斎藤英喜先生には『古事記』『日本書紀』の成立の背景と、この二書を日本人がどのように受け入れてきたのか、
三浦佑之先生には『日本書紀』にはない出雲神話や反乱の描き方に見る『古事記』の語りの特異性について、それぞれお話しいただきます。

<講師>
斎藤英喜(佛教大学教授)
三浦佑之(千葉大学名誉教授)

東京講座
第169回
『賑やかな木簡
 ── 土の中の一級史料が語る平城京の時代』

開催日:2019年11月12日(火)
発掘現場で出土する「文字が書かれた木材」、それが木簡。
平城京で出土した木簡は現在約25万点を超え、
この時代が木簡使用のピークを迎えたことを伝えています。
意図を持って編集された文献史料とは異なり、木簡から聞こえてくるのは「生の声」。
文書、荷札、メモ書き、習字……役人たちはどんな職場環境で、庶民たちはどんな日々を過ごし、
そして、為政者はどんな国家を目指していたのでしょう。
木のかけらたちが賑やかに語り出す古代都市の様相に迫ります。

佐藤信先生には、木簡の発見によって具体的に見えてきた平城京の時代の中央集権のありようについて、渡辺晃宏先生には、木簡の発掘現場のダイナミズムと、木簡から見えてくる平城京の実像についてお話しいただきます。

<講師>
佐藤信(東京大学名誉教授)
渡辺晃宏(奈良文化財研究所副所長)

奈良講座
第168回
『卑弥呼はそこにいたか
 ── 弥生時代の巨大集落「唐古・鍵遺跡」を歩く』

開催日:2019年10月19日(土)
何重もの濠に囲まれた、弥生時代の巨大環濠集落「唐古・鍵遺跡」。
楼閣を描いた絵画土器は、それまでの弥生時代のイメージを覆しました。
日本各地から運び込まれた遺物は、このムラが弥生時代に近畿地方のリーダー的存在だったことを想像させます。
3世紀初期に纒向遺跡が出現すると、700年間も続いた「唐古・鍵ムラ」はあっさりと衰退。一方で、纒向遺跡内に造られた箸墓古墳は、卑弥呼の墓という説も。
はたして、その時いったい何が起きたのでしょうか。
弥生時代最末期から大和政権発祥までの古代ロマンに思いを巡らし、弥生の里を歩きます。

座学講座では、寺澤薫先生に、新たな発掘調査の成果が続く「唐古・鍵遺跡」と初期ヤマト王権との関わりについてお話しいただきます。散策講座では、遺跡の発掘に長年携わってきた藤田三郎先生の研究成果を踏まえた解説とともに、整備が進み2019年にオープンした唐古・鍵遺跡史跡公園とその周辺を巡ります。また、同じく2019年にリニューアルした唐古・鍵考古学ミュージアムにも立ち寄り、弥生のロマンに浸ります。

散策講座スポット

鏡作神社~下ツ道~安養寺~唐古・鍵遺跡史跡公園(約6キロ)<一時解散>~唐古・鍵考古学ミュージアム(一時解散後、希望者をご案内)(合計約8キロ)

<講師>
寺澤薫(纒向学研究センター所長)
藤田三郎(田原本町埋蔵文化財センター長)

東京講座
第167回
『観音さまに逢いたい
 ── 大和の観音信仰にみる霊験と聖地巡礼』

開催日:2019年7月17日(水)
観音 ── それは私たちの声を聞き届けてくださる仏さま。
母のようにやさしく慈悲を垂れる観音さまへの信仰は、
紀元1世紀頃にインドに生まれ、日本には飛鳥時代にやってきたようです。
難しい教理から離れ、ただ、今を生きる私たちの苦しみを取り除くという教えは人々の心をとらえ、
奈良、平安時代を通じて民衆信仰の代表的な存在になりました。
奈良の長谷寺を始めとする「観音霊場」には貴族も庶民も巡礼し、
その霊験を伝える奇跡譚は多くの説話、物語に描かれます。
仏像、聖地巡礼、文学 ── 観音信仰が及ぼした影響について、そのルーツとともに考察します。

菊地章太先生には、観音信仰の発生とユーラシアから日本への伝播について、
西山克先生には、大和長谷寺への参詣ブームと観音霊験譚について、それぞれお話しいただきます。

<講師>
菊地章太(東洋大学教授)
西山克(京都教育大学名誉教授)

奈良講座
第166回
『藤原宮跡で大和三山に抱かれる』

開催日:2019年5月18日(土)
北には耳成山、東には香具山、西には畝傍山。
大和三山にすっぽり包まれた藤原京は、日本史上初の本格的な都城です。
その造営を成し遂げたのが持統天皇。
彼女が詠んだ「春過ぎて夏きたるらし白妙の衣ほしたり天の香具山」は、藤原京造営時の視察で詠まれたとも言われます。
わずか16年で平城京に都が遷った後、藤原京の全容は長く謎に包まれていました。
近年の発掘調査の結果、当初推定されていたよりもはるかに巨大な都だったことがわかってきています。
持統天皇が藤原京に見た夢は何か。
初夏の香具山の裾野を巡り、万葉歌人にも愛された大和三山を眺めながら、「藤原京」に想いを馳せましょう。

座学講座では、林部均先生のご解説で、発掘調査によってその巨大さが注目される藤原京についての学説の移り変わりと、造営された政治的背景について学びます。散策講座では、藤原京の発掘に長年携わってきた廣瀬覚先生の最新研究成果を踏まえた解説とともに、藤原京内を巡ります。

散策講座スポット

本薬師寺跡~紀寺跡~天香山神社~畝尾都多本神社~藤原宮跡(約4.5キロ)

<講師>
林部 均(国立歴史民俗博物館副館長・教授)
廣瀬 覚(奈良文化財研究所 都城発掘調査部(飛鳥・藤原地区)主任研究員)

奈良講座
第165回
『春日大社で「特別」に浸る一日』

開催日:2019年3月2日(土)
昔々、白い鹿に乗った神様が鹿島から奈良にやってきました。
神様の名前は、武甕槌命(タケミカヅチノミコト)。
古来神々が宿ると考えられていた御蓋山(ミカサヤマ)の山頂、浮雲峰(ウキグモノミネ)に鎮まり、平城京を守護する神となりました。
さらに経津主命(フツヌシノミコト)、天児屋根命(アメノコヤネノミコト)・比売神(ヒメガミ)をお迎えし、春日大社の歴史が始まります。
春日の神々への信仰は時代を下るにつれて広まり、
現在も全国で約三千にも及ぶ御分社が鎮まります。
春日大社に奉納された燈籠は三千基(石燈籠二千基、釣燈籠千基)に上るともいわれ、
将軍家や大名・武将の名が記された釣燈籠も残されています。
今回の「特別」は、一般拝観終了後の参拝と、釣燈籠への献灯体験。
ゆらめく神秘的な明かりの中で、千数百年の時を重ねた信仰世界を体感します。

座学講座では、櫻井治男先生のご解説で、はるばる平城京まで旅を重ねた春日の神と信仰の広がりについて学びます。散策講座では、神職のご案内で、3月13日の春日祭に向けて一層清浄な空気が漂う春日大社境内を巡ります。

散策講座スポット

春日大社境内(御本殿回廊内、若宮神社周辺、水谷神社周辺、国宝殿、万葉植物園等)約2キロ

<講師>
櫻井治男(皇學館大学大学院特別教授)

東京講座
第164回
『藤原氏とは何か ── 
古代日本を席巻した名門氏族の光と影』

開催日:2019年1月25日(金)
乙巳の変から大化の改新にいたる、古代の大改革期の中心人物となった中臣鎌足。
その功績が讃えられ、「藤原氏」を与えられたことから名門の歴史が始まります。
時には権謀術数で他氏を廃し、時には娘たちを天皇の后にすることで実権を握り、日本史という舞台の主役であり続けた藤原氏。
権力への志向は、日本という国家のためか、一族の繁栄のためか──
藤原氏の氏寺として建立された興福寺の中金堂復興を機に、一族の基礎が築かれた大和にその足跡をたどり、名門氏族の真相に迫ります。

寺崎保広先生には、藤原不比等など奈良時代の藤原氏の歩みとその果たした役割についてお話しいただき、堀裕先生には、藤原氏と平城京との関わりについて、おもに宗教の面から迫っていただきます。

<講師>
寺崎 保広(奈良大学教授)
堀 裕(東北大学准教授)

東京講座
第163回
『飛鳥に咲いた仏教の花 ── 
蘇我、物部の戦いと飛鳥仏のほほえみ』

開催日:2018年11月7日(水)
6世紀の日本に、百済より正式に伝えられた仏教。
受け入れるか、拒否するか。朝廷の意見は分かれました。
『日本書紀』は崇仏の是非をめぐって蘇我氏と物部氏が対立し、丁未の乱が勃発したと伝えます。
聖徳太子とともに戦った蘇我氏が勝利すると、国をあげて仏教の興隆に力が注がれました。
朝鮮半島からは経典や仏僧が続々と入り、古拙の微笑みをたたえる飛鳥仏が誕生します。
なぜ宗教戦争は起こり、軍事の名門・物部氏はなぜ敗れたのか。
仏教伝来からの流れと、そこから発展した飛鳥文化をひもときます。

倉本一宏先生には仏教が伝来して受容されるまでの歴史的展開とその意義について、
山本勉先生には飛鳥時代の日本であらたな信仰対象となった請来仏の様相とやがて国内でも始まった仏像製作の事情についてお話しいただきます。

<講師>
倉本 一宏(国際日本文化研究センター教授)
山本 勉(清泉女子大学教授)

奈良講座
第162回
『二上山幻想 ── 大津皇子の悲劇と當麻寺の1300年』

開催日:2018年10月13日(土)
大和盆地の西方、河内との境界にたつ二上山。
ここに沈む夕陽を見て、大和の人々は山の向こうに彼岸を幻想したようです。
二上山の周辺に多くの古墳や大寺院が築かれたのはそのためでしょう。
謀叛の疑いによって刑死した大津皇子も二上山に葬られました。
「うつそみの人にあるわれや明日よりは二上山をいろせとあが見む」
姉の大伯皇女(おおくのひめみこ)が詠んだ歌によって、二上山は哀切のまなざしを注がれてきました。
あの二つの頂きの向こうに浄土がある──今ふたたび、二上山幻想に浸ります。

午前中の座学講座では村田右富実先生に大津皇子の悲劇と関連する万葉歌についてお話しいただき、午後は大津皇子の墓の有力候補である鳥谷口古墳やゆかりの地・當麻寺を巡り、井上さやか先生のご解説で古代の二上山を追想します。

散策講座ルート

竹内街道・當麻寺境内・鳥谷口(とりたにぐち)古墳・傘堂(かさどう)・當麻山口神社(約4キロ)

<講師>
村田 右富実(関西大学教授)
井上 さやか(奈良県立万葉文化館指導研究員)

東京講座
第161回
『大和をかける空海 ── 求道に捧げた若き日を追う』

開催日:2018年7月21日(土)
このままレールの上を走るのか、それとも自分の道を見つけるのか──
将来を期待されていた少年・真魚(まお)は18歳で都の大学に入ったものの、
ふと山林に姿を消しました。
大峯山などで山岳修行者に交じり、断片的に伝えられていた密教と出会います。
30歳で出家して「空海」を名乗り、留学僧(るがくそう)として唐に渡った彼は、ほどなく恵果和尚より真言密教の継承者に指名され、日本で真言密教を大成しました。
その驚異的な伝法(でんぽう)を可能にしたヒントは、謎に包まれた空海の大和時代にあるようです。
若き日の空海は何を考え、どのような日々を送ったのか、大和に探ります。

森下惠介先生には、山林修行者の一人でもあった空海が分け入った聖地、吉野・高野・熊野の山岳信仰について考古学的立場からお話しいただき、武内孝善先生には、唐に渡るまでの若き日の空海の苦悩と密教との出会いなどについてお話しいただきます。

<講師>
森下惠介(奈良県立橿原考古学研究所共同研究員、奈良山岳遺跡研究会代表)
武内孝善(高野山大学名誉教授)

奈良講座
第160回
『奈良と剣豪の里をむすぶ、柳生街道をゆく』

開催日:2018年5月19日(土)
柳生新陰流(しんかげりゅう)を生んだ剣豪の里として知られる柳生。
その柳生の里と奈良をむすぶのが「柳生街道」です。
かつて宮本武蔵や柳生十兵衛も往来した歴史の道であり、
次々と現れる寺社は、由緒ある建造物や平安・鎌倉期の仏像を伝えています。
古人の足音が聞こえてくるような道、長く祈りを捧げられてきた仏たち。
江戸時代にタイムトリップをしたような柳生の道を、いま歩きます。

三宅久雄先生には、定朝(じょうちょう)を祖とする代々の奈良仏師から、やがて運慶が登場するまでの道のりを、代表的な仏像を紹介しながらご解説いただき、午後は神田雅章先生のご案内でのどかな田園風景が広がる柳生の道を歩き、古社寺の文化財を堪能します。

散策講座ルート

長尾神社・足痛(あしいた)地蔵・磨崖仏・南明寺(なんみょうじ)・夜支布(やしゅう)山口神社(約5キロ)

<講師>
三宅久雄(美術史家)
神田雅章(奈良県教育委員会事務局 文化財保存課主任調整員)

奈良講座
第159回
『飛鳥の古墳の今を知る ─
最新の発掘成果をめぐって』

開催日:2018年3月3日(土)
世界遺産登録を目指して整備の進む飛鳥では、
次々と古墳や遺跡の発掘調査が進められています。
その結果、多くの新しい事実がこの数年でわかってきました。
「あさがおづか」とも読まれていた牽牛子塚(けんごしづか)古墳の姿は、
名前のとおり八角形で、天皇の墓である可能性が高まりました。
2014年には石舞台古墳以上に巨大な方墳も新しく発見されています。
飛鳥に眠る、知られざる古代の秘密。
最新発掘成果から、古墳時代終焉期の飛鳥で何が起こったかを考察します。

小澤毅先生には、6世紀後半~7世紀中頃の古墳の最新発掘成果から、被葬者の推測を含めて飛鳥時代の政治状況をご解説いただき、午後は西光慎治先生のご案内で飛鳥時代を演出した貴婦人たちや諸豪族の眠る西南陵墓群を巡り、被葬者に思いを馳せます。

散策講座ルート

小山田古墳~菖蒲池古墳~鬼の俎(まないた)・鬼の雪隠(せっちん)~欽明天皇陵~岩屋山古墳~牽牛子塚(けんごしづか)古墳・越塚御門(こしつかごもん)古墳(約4.5キロ) <解散>

<講師>
小澤毅(三重大学教授)
西光慎治(明日香村教育委員会文化財課調整員・関西大学文学部非常勤講師)

東京講座
第158回
『まじり合う神と仏 ─
修験道とお水取りにみる大和の神仏習合』

開催日:2018年2月2日(金)
6世紀半ば、日本に仏教がやってきました。
それまで天地八百万の神々を祀る信仰がありましたが、
日本人は神も仏も受け入れ、二つの信仰を重ねていきます。
時には神が仏に救済を求め、
時には仏が神に守護してもらい、
日本各地で、お寺の中に神社が、
神社の中にお寺が、営まれました。
明治になって「神仏分離令」が出されましたが、
信仰──人の想いを政治がコントロールすることは難しく、
さまざまな「神仏習合」の姿が残されます。
山岳信仰と仏教が融合した修験道、また神々を招待する東大寺修二会(お水取り)。
神と仏がまじり合う信仰を奈良に探ります。

正木晃先生には、奈良の地で生まれ、1300年の時間をかけて育まれた神仏習合と現代に息づく修験道についてご解説いただき、武藤康弘先生には、神仏が習合した奈良時代の様相を色濃く残す東大寺お水取りの諸行事を、映像を駆使してお話しいただきます。

<講師>
正木晃(宗教学者)
武藤康弘(奈良女子大学教授)

奈良講座
第157回
『「信貴山縁起絵巻」で旅する中世の信仰世界』

開催日:2017年11月11日(土)
鉢が飛ぶ、倉が飛ぶ、米俵が飛ぶ。時には剣の護法童子が天駆ける。
神通力を持つ僧・命蓮の説話をたぐいまれな画力で描いた国宝『信貴山縁起絵巻』は、中世日本を生きた人々の息づかいと信仰を伝える傑作です。
この中で、紫の雲たなびく聖地として描かれる信貴山・朝護孫子寺。
今も全山に大小のお堂が建ち並び、そのにぎわいは中世と変わりません。
絵巻の中の驚き、叫び、祈りの声が聞こえてきそうな信貴山を巡り、
千年の祈りの道をたどります。

谷口耕生先生には、信貴山縁起絵巻に描かれる中世の日本の信仰世界をご説明いただき、午後は朝護孫子寺のお坊さま、広畑泰樹師の案内で境内を巡ります。

散策講座ルート

朝護孫子寺大本山玉蔵院~開山堂~空鉢護法堂~信貴山城址碑~松永屋敷跡~朝護孫子寺本堂~剱鎧護法堂~仁王門<解散>

<講師>
谷口耕生(奈良国立博物館教育室長)
広畑泰樹(総本山信貴山朝護孫子寺大本山玉蔵院執事)

東京講座
第156回
『神武天皇と大和 ─
記紀が伝える神武東征とヤマト王権』

開催日:2017年10月6日(金)
「いったいどこへ行けば、天下を治める平安の地があるのだろう」
天孫・ニニギノミコトの血をひくイワレビコは日向(ひむか)の高千穂を旅立ち、
東国へ軍を進めることにしました。
苦難の旅路の果て、たどり着いたのは青山に囲まれる美しい国、大和。
イワレビコは橿原宮で即位し、初代天皇・神武となります。
伝承と、神話と、史実と。
神武天皇はその実在を疑問視されながらも、
進軍の物語はヤマト王権の成立に関して多くの示唆を含み、
「祭祀を行う」天皇像が強い印象を残します。
神話学と歴史学の視点から、人と神をつなぐ神武天皇の存在に迫ります。

塚口義信先生には、長い時間をかけて形成されてきた神武伝承の中に、4世紀の大和政権の姿が投影されている部分があることについて、斎藤英喜先生には、『古事記』『日本書紀』で神武天皇がどのような存在として語られ、日本人にどのように受け入れられてきたのか、それぞれお話しいただきます。

<講師>
塚口義信(堺女子短期大学名誉教授)
斎藤英喜(佛教大学教授)

東京講座
第155回
『女帝たちの時代 ─
国づくり、外交、祈り、文化の担い手として』

開催日:2017年6月23日(金)
だれかの即位を阻むため、皇位継承の争いを避けるため、皇統を守るため──
人々の思惑が入り交じって、古代日本には6人の女帝が生まれました。
決して積極的な即位ではなくても、女帝たちは律令国家としての新しい「日本」のために、
たしかに采配をふるいます。
隋と国交を開いた推古天皇、壮麗な藤原京を築いた持統天皇、平城京に遷都した元明天皇、
養老律令を制定した元正天皇……
この頃に『風土記』や記紀、『万葉集』も成立し、「日本」がかたちづくられていきます。
単なる「中継ぎ」を超えた存在として輝く女帝たち。
彼女たちが生き抜いた時代を見つめます。

吉村武彦先生には、推古女帝が誕生し、さらに皇極・持統と続いて、本格的な都城と律令制国家の幕が開く7世紀の日本の国づくりについてお話しいただき、瀧浪貞子先生には、女帝たちの苦悩と果たした役割についてお話しいただきます。

<講師>
吉村武彦(明治大学名誉教授)
瀧浪貞子(京都女子大学名誉教授)

奈良講座
第154回
『青もみじの談山神社から石舞台へ─
「大化の改新」、新しい国家への道のりを辿る』

開催日:2017年5月27日(土)
藤の花が咲く頃、若き日の中大兄皇子と中臣鎌足は出会いました。
東アジア情勢は緊迫しており、
倭国は唐の脅威にさらされていました。
新しい国家のあり方を語り合った二人は、歴史に名高いクーデター事件を起こします。
蘇我入鹿を討った「乙巳の変」。
彼らにとってほんとうの戦いはそれからでした。
豪族ではなく、天皇が直接政治を行う国を目指した中大兄皇子(天智天皇)は、
何を成し遂げ、何ができなかったのか。『日本書紀』はどこまで真実を伝えているのか。
「大化の改新」は、日本をどう変えたのか。
歴史の現場で、いま改めて「大化の改新」を考えます。

午前中の座学講座では、吉田一彦先生に「大化の改新」についての最新研究成果と、乙巳の変の端緒となった談山神社の信仰の歴史についてお話しいただきます。午後の散策講座では、大脇潔先生のご案内で多武峯周辺の一歩踏み込んだ歴史に迫り、細川(冬野川)の谷筋を飛鳥の里へと下ります。

散策講座ルート

談山神社~西門~念誦崛(ねずき)(増賀(そうが)上人廟所)~気都倭既(きつわき)神社~細川蓮花寺~飛鳥石舞台古墳前広場<解散>

<講師>
吉田 一彦(名古屋市立大学教授)
大脇 潔(近畿大学元教授)

長年ご愛顧いただきました「奈良学文化講座」は、
2022年度をもって終了する運びとなりました。
2023年度より「やまとみちの会」をリニューアルし、
奈良の奥深い歴史・文化などの情報をお届けします。
詳しくは2023年夏ごろ、
「やまとみちの会」ホームページでお知らせします。
「やまとみちの会」事務局
0570-05-8123
平日 10:00〜12:00 / 13:00〜17:30