日本最古の神社で、ココロが凛とするひと時を。 大神神社

日本最古の神社は、奈良にありました。
「大いなる神の神社」と書いて、大神(おおみわ)神社。日本に8万社以上あるといわれる神社の中で、日本最古と謳われています。

大神神社が日本最古といわれる理由のひとつが、古代から続く神祀りの形。
神社のお参りというと、拝殿に立って、その奥にある本殿に向かってお祈りするのが一般的ですが、大神神社は違います。本殿がありません。
なぜなら、拝殿の奥にそびえる三輪山(みわやま)こそ、神様が鎮まるご神体だからです。拝殿から直接、神の山に祈りを捧げるという原初の神祀りが、大神神社には残っています。

ご祭神は、大物主大神(おおものぬしのおおかみ)。
『古事記』や『日本書紀』に登場する国造りの神様で、「大いなる物の主」の名のごとく、精霊を含むすべての「もの」を司るといいます。
世の中の幸福を押し広める守護神として崇められ、そのご神徳は産業の発展から縁結びまで、あらゆるものに及びます。

緑の大木に囲まれた参道は、すでに神域への入り口。境内は厳かな空気に満ち、特別な場所であることが肌を通して伝わってくるよう。
拝殿が建つのは、人が入ることを許された三輪山の麓。拝殿の奥には、ご神体との結界として「三ツ鳥居(みつとりい)」と呼ばれる独特の鳥居が設けられています。
拝殿の前に立ち、居住まいをただして二礼二拍手一礼を。二礼の後、顔をあげて背筋を伸ばし、三ツ鳥居のその先、神様が鎮まる場所にまでこの音が届きますようにと、拍手(かしわで)を力強く二つ。
最後に、こうして今日お参りできた喜びや、霊験あらたかな神様とのご縁を胸に刻みながら、深く一礼。

これまで、どれだけの人々がここで祈りを捧げてきたことでしょう。
古来、あまたの思いを受け止め包み込んできた、大きな神の山に向かって手を合わせると、不思議なくらい静かな気持ちに。それはまるで、忙しい毎日に揺れていた私のココロの重心が、ぴたっと定まるようなすがすがしいひととき。

はるか古代に始まり、今も変わらず在り続ける日本最古の神社へ。ココロが凛とする別格の聖地へと出かけましょう。